TED talkの内容を元に書いています。僕自身も今まで英語学習に多々悩んできました。そんな中で実践してきた小手先の手段というよりも、外国語(英語)を勉強する際の「原理」、その「原理を実践するための方法」です。
誇張ではなく最短・効率的に勉強できる方法の一つだと思いますので、英語学習に悩んでいる方はぜひ一度読んでみてください。
はじめに
ところで、なかなか挑戦的なタイトルですね(笑) これは僕個人の主張ではなくアメリカの有名なプレゼン番組TED talkからの内容を参考にさせてもらいました。
引用元:youtube
僕自信も長年英語勉強に悩みながら色々な手法や勉強方法を試してきましたが、手応えがない事も多々ありました。
- ひたすら単語、文法を覚える
- 英語を聞きながら寝る
- シャドーイング、コピーイング
- 英語のドラマ、映画を見る などなど
そんな中でこのTED talkを見ましたが、今まで失敗してきた自分の経験を踏まえてもすごく再現性があり、かつ誰でもその気になれば実践できる内容です。もしよければ最後まで読んでください。
外国語(英語)学習の5つの原則(5 principles)
1. 言語を自分と関連付ける(Focus on language content that is relevant to you)
よくある誤解で「その言語を使うべき環境に身をおけば自然と身につく」という人も多くいるが、ただその環境にいるのみでは溺れているのと同じことであり効率的に言語を習得することは出来ません。
この言語が自分とって、必要・意味がある事と考えたり、そう思う状況にならないと効率的な学習は出来ません。
2. 1日目からコミュニケーションの手段として使用する(Use your New language as a tool to communicate from day 1)
これも直感的には重要とはわかりますが、なかなか実践できないことですね。話すことが怖かったり恥ずかしがってしまう人が多い気がします。
TED talkのプレゼンターが中国に行った時に、初日に全く話す事ができない状態から1日8時間、2週間話し続けたそうです。
絵やボディランゲージを使用しながらのコミュニケーションで、その間は全く中国語の勉強はしていませんでしたが、たった2週間で断片的にではありますが、周りで会話している中国語が断片的に理解できるようになったそうです。
3. 文章の意味の理解により、無意識で言語は取得できる(When you first understand the message, you will unconsciously acquire the language)
少し意訳になっています。
これは長年研究されているComprehensible input(理解可能なインプット)という概念だそうです。
わからないことを知ろうとするのではなくて、自分の今理解できる範囲の文章を何度も何度も繰り返しインプットを繰り返す事が重要です。
Comprehensible Input
自分が無理なく理解できる言葉を中心にインプットを行う勉強方法
新しい文法や読解の勉強で知らない、難しい事に取り組んでいくのではなくて、「自分が理解できる文章」のインプットを大量に行う事です。
以前より比較する研究はされており、後者の方が効率的に英語が習得できることがわかっているそうです。
4. 英語は肉体的なトレーニングである(Physiological training)
我々はなじみのある音は聞き取れるが、なじみのないものは聞き取る事が難しい。聞き取るためには反復で繰り返すしかない。
知識を蓄積しようとするのではなく、顔が筋肉痛になるくらいひたすら話すように「トレーニング」をするのが重要です。
5. 安心できる環境(psychophysiological state)
心配、焦り、ネガティブな感情があると学習は難しいです。リラックスして、好奇心を持つような環境が学習のためには必要です。
学習者自身も100%わからないことに対して、寛容・ストレスを感ずリラックスして勉強しましょう。
7つの実践法
1. とにかくたくさん聞く(Listen a lot)
理解できるかどうかは問題ではなく、とにかくたくさんその言語を聞く。
リズム、繰り返されているパターンを何度も聞いてその言語に脳を浸すくらいの気持ちをもつ。
2. 言葉よりもまずは意味を理解する事を意識する(Focus on getting the meaning first before words)
ボディランゲージなど全世界共通の意味を持つ動作は多数存在します。言葉ではなく意味を伝えることを意識することを重視します。
言葉ではなく「意味を伝える」のであれば、たとえその言葉を知らなくても、似ている単語や文章がある言語であれば転用することが出来ます。例えばベトナムの言葉は30%標準中国語、30%広東語であり、両者を知っている人であれば60%近くのベトナム語を理解できます。
3. 単語を組み合わせる(start mixing)
単純計算ですが、動詞・形容詞・名詞をそれぞれ10個覚えてしまえば、それだけで10×10×10の千個の文章を作ることができる。
また伝えるだけであれば文章は必要ない。まずはこどものように単語を並べるだけでも意味を伝えることができる。
4. 重要な部分のみに集中する(focus on the core)
例えば英語は単語1000語で85%の文章を、3000語で95%の会話をカバーできると言われている。
日本人英語の義務教育であれば高校までで十分量の単語は覚えているため、それだけで日常会話のほとんどをカバーできているはずです。
3000語以上はおまけだそうです。
5. 外国語の親を見つける(get a language parent)
安心できる環境で学ぶ事が重要です。その条件としては次の4つがあります。
- あなたの言うことが変であっても理解しようとする。
- 間違いを無理に訂正しない
- あなたが行ったことをどう理解したか適切にフィードバック
- わかる単語を使う
6. 顔の動かし方を真似る(copy the face)
これを実践することで、その言葉の話者に対して正しく意味を伝える事が出来ます。
重要なのは、「顔の動きに対する音を聞き、聞いた上で顔の動きを直す事」
これを繰り返すことにより顔の動きについてのフィードバックのループを作ることができます。
ネイティブが居なければ、最近であればyoutubeなどの教材を使用することもできます。
7. イメージと直結させる(direct connect to mental images)
日本人がよくやるように、fire=火、と母国語と外国語を関連付ける覚え方は避けたほうが良いです。
言葉を発するときには、「必ずイメージや感覚がある」ことを意識する事が重要です。
このイメージはすぐにつけるのは難しいですが、繰り返し実践することで無意識的にできるようになります。
火であれば、頭に「暑い、燃えている、パチパチ」というイメージから、fire、火という単語が別々の経路でアウトプットされていくというイメージです。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=d0yGdNEWdn0&t=876s
まとめ
以上がTED talk で話されていた5つの原理と、7つの実践です。一つの実践だけでも以前よりも簡単に言語の習得ができるようになると思います。
この講義の対象は日本人ではありませんでしたが、特に日本人には耳が痛い内容ですねー、、、。母国語と外国語を関連付けるように覚えたり、文法や読解から勉強をしたり、この講義の内容とは正反対の勉強をしてきた気がします。
当時もそういう話は聞いたことありましたが、どちらが正しいか分からなかったので自己流の勉強方法を続けていました。
最近になり実際に英語を話さなければいけない状況に追い込まれた結果、知らずうちにこの内容を実践していました。その結果として明らかに簡単に英語が喋れるようになった実感があります。
このTED talkは英語の勉強で悩んでいる日本人に是非見てもらいたい内容ですね。もし良ければ実際の動画も見てみてください!