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【DIE WITH ZERO】良い経験・思い出にはお金を使うべき【お金の使い方】

幸福な人生を送るための「お金の使い方」についての記事です。

一時期有名になった書籍”DIE WITH ZERO(ゼロで死ぬ)”という本を読んでみました。

「死ぬ時には全財産を使い切る事を目標としたほうが良い」というような趣旨の本です。

読んだ感想としては、「全面的には賛成できない」ものの、自分の人生を見直したり考え直すきっかけになるような情報が非常に多く書かれており、素直に読んで良かったと思える本です。

最近はFIRE、アーリーリタイア等の言葉が流行っていますが、「お金の使い方、使う事の重要性」を考えるきっかけにもなると思います。

もしこの記事を見て興味を持たれた方は、是非一度手にとって見てください。ページ数も少なくとても読みやすいです。

アリとキリギリスの寓話

初めに”アリとキリギリス”の寓話を例にして始まります。

アリは勤勉に働き、キリギリスは仕事をしなかった。厳しい冬にアリは生き残り、キリギリスには悲惨な現実が待っていた。人生にはキチンと働くべき時がある。それは最もな話だ。

しかし、アリはいつ遊べばよいのだろうか?

ただ生きるだけでなく、十分・幸福に生きる、そのためにはバランスが必要なのではないか。

そんな導入から始まり、経済的だけでなく人生を豊かに過ごすためにはどうすれば良いかということをテーマに置いた本です。

要約

全退職者の1/3は退職後に資産を増やしている。

また、資産が減ったグループでも18年間で資産の1/4しか減っていない。

つまり「老後のために貯蓄」していた人たちは結局十分にお金を使うことなく亡くなっているという現実がある。

例えお金があったとしても若い頃に持っていたような物が欲しい、旅行したい、美味しいものが食べたい、良いところに住みたいといったエネルギーが少なくなってしまっているからだ。

若い頃と年をとった後のお金の価値は違う。

もしお金を残して死ぬことになれば、その分若い頃に働いた時間が無駄になってしまう。

自分の寿命を予想し、逆算して予想してお金を使い切るのが最も効率的だ。

また、「経験や思い出」も老後に向けた重要な資産の一つとなる。

死ぬ間際に思い出すのは過去の経験や思い出だからだ。

良い経験・思い出を作るためには、たとえ借金を作ったとしても価値があるものとなる。

共感できること、できなかったこと

初めて読んだ時には新しい考え方を知ることができ、とても興味深かったです。

一方で、全面的に賛成できる内容ではないかなという印象もありました。

共感できた点
  • 経験、思い出は重要な財産である
  • 年齢によって経験できることは大きく変わる
  • 若い時こそ経験・思い出に対して投資をする
  • やりたいことリスト(バケットリスト)のメリット

共感できなかった点
  • 寿命を予想することを推奨しているが、現実的ではない
  • 高齢になった後でも資産は選択肢を広げる手段となる
  • お金=良い経験、思い出とは限らない
  • そもそも筆者は資産家であり一般家庭の資産とは背景が違う

この本から得られる教訓

テーマは死ぬまでに全てのお金を使い切ることを推奨している本ですが、本当に伝えたいテーマは

「若い時と年を取ってからでは、同じ経験でもその価値は大きく異なってくる。適切なリスクを取りながらお金を使う事は、長期的に見た自分の幸せ・幸福への最大の投資となる」

というように読み取りました。

特に自分も含めて日本人は貯金・節約 が得意ですが、お金の使い方はあまり得意でない人が多いです。

自分自身は学生時代からの節約癖が抜けず、未だにほとんど学生時代と生活水準は変わっていません。むしろ節約・節税の知識が増えた結果支出は減っているくらいです。要所で贅沢をすることもほとんどありません。

ただ最近では「今しかできない経験」を大事にしたいという思いが強くなっています。例えば違う病院での新しい経験、大学院、ボランティア活動、楽器の趣味等、、、

もしそのような事が見つかった場合には、積極的に投資しようという気持ちが最近出てきましたがこの本を読んだ事で更にその気持は強くなりました。

ただ、それらはお金が必要なものもあれば、使わずとも達成できるものも多くあります。自分はお金を全て使うという事には固執せずに、「今しか得られない経験を大切にする」という事は常に意識したいと思っています。

その一つの方法としてタイムバケットを作成するという方法も挙げられていました。

年齢毎にしたい事をリスト化しておくという方法です。人生でやりたい100のリストというのをよく聞きますが、それを「いつまでにしないといけない」という視点も含めてリストにするのはとても有意義な事だと思います。

まとめ

この本を読んで、今したいこと・今しかできないことを見直す良いきっかけになりました。

自分はこの本のことを全面的に実践しようとは思いませんが、「今しかできないこと、今したいことを常に考え、そこに対しての資金には糸目をつけない」というのは是非実践していきたいと思いました。

最後に印象的な文章を引用しました。

人生が無限につづくかのような気持ちで、喜びを先送りしすぎている。

今しかできないことに惜しみなく金を使え。限られた時間のなかで最大限に命を燃やす方法を考えなければならない。