海外への旅行、生活していると日本では信じられない頻度で「ひったくり、スリの被害にあった」という話を聞きます。中にはバイクにひったくりをされた際に転んで怪我をしたり、車道側に転ばされてしまったため危うく車に轢かれかけたという話もあります。
日本ではこのような被害は非常に少ないので常に注意しているという人はあまりいませんが、海外で対策をしていないと必ずと言っていい程被害にあいます。
私自身は慣れていない土地・人がいる場所を移動する際には細心の注意を払っているので、幸い被害にあったことはありません。もちろん注意していても被害を完全に防ぐ事はできないので運の要素も少なからずあります。
私自身がこれまで注意してきた対策はこれから海外に行く人にとっても参考になると思います。
絶対にしてはいけない事
何よりも自分自身の命・安全が最も大事です。
大事な物を盗られた場合には当然怒り、悔しい、取り返したい等の様々な気持ちが生じると思います。ただ、取り返す自信があったとしても絶対に現地の人から取り返そうとはしないでください。日本と違い銃・刃物等を所持している事もあり危害を加えてくる可能性も十分あります。
海外旅行で命の次に大事と言われるパスポートでさえも正式な手続きを踏めば再発行は可能です。国によっては時間がかかることはありますが。海外は日本と違い予想外の危険が非常に多い地域です。自分の安全のためにも現地の人とトラブルは極力避けてください。
ひったくり・スリの被害にあいやすい場所・状況
ひったくり
無理やり物をとるような”ひったくり”は、人が少ないところや交通量が多い車道に隣接した歩道で起きる事が多いです。
よく聞くのは、「荷物を車道側に持っている時、後ろから来たバイクによりカバンをとられた」というような話です。盗った後にすぐにバイクで逃げる事が出来るためです。
スリ
不注意であったり、気が抜けた瞬間に被害にあいます。
何かに気を取られていたり、市場等の人が多いところ、飲食店のテーブルに貴重品をおいていた時に被害が多いようです。
ひったくり・スリ被害を防ぐためにする事
常に注意深く行動する事はできない事を自覚する
まずはこの心がけを忘れないでください。被害にあう人の多くは、まさか自分があうとは思っていなかったと話します。
注意をしていたとしても常に注意をし続ける事はできません。その一瞬のほころびを狙われて被害にあうことが多いです。
そのため貴重品をそもそも持ち歩かない、荷物は常に前に持つ等の安全な行動を癖づけて、自分の気が抜けた瞬間にもそもそも被害が起きづらい状況を作るという事が重要です。
カバンを前に持つ
簡単に実践できてかつ効果的な方法です。
海外でこのような持ち方を見たことがある人も多い思います。この持ち方であればひったくりをする事もできず、常に視界に荷物が入っているためスリに合うことはまずありません。
ウエストポーチを使用する
特に貴重品の持ち運びにおいては海外用のウエストポーチがオススメです。盗難対策を意識して作られているため、服の下に簡単に隠すこともできます。色々な種類のウエストポーチがありますが、下のウエストポーチは海外でのセキュリティ用に作られており使いやすいです。
貴重品は外に出さない
極端ですが貴重品を持っていなければ被害を最小限に抑える事ができます。外出する時にはその時に使う最小限の金額に抑え、貴重品を滞在先・ホテルへ預けるというのも有効です。
持ち歩く場合でも貴重品はカバンの奥にしまい、その時使う最小限のお金を入れる財布を使用するのがオススメです。
犯人は財布等の出し入れの瞬間をみてターゲットを決める事もあるため、そもそも狙われないために貴重品を見られる状況を極力減らしてください。
ポケットに貴重品はいれない
無意識でしてしまいがちですがポケットに貴重品を入れることは避けてください。ポケットはスられた時に意外と気づきません。
車道側に荷物を持たない
バイクによるひったくりは後ろから近づいてカバンを盗った後にそのままバイクで逃走をします。そのため車道側に荷物を持っていると非常にひったくりがしやすいと言えます。
ひったくり後の転倒・怪我も多いので自分自身の安全面でも大事な事です。
ながら歩きをしない
見知らぬ土地を歩く時には地図やスマホ等のながら歩きはしないでください。
ながら歩きをしているとまず観光客であるという事が即バレますし、他に注意を割いている分スられても気づきにくいです。
もし携帯をみる場合には壁を背後にして止まって携帯を見る等の被害が起きにくい状況で行うのがオススメです。
ひったくり・スリ被害にあった時にするべき事
何度も繰り返しになりますが、絶対に犯人を追いかけたり取り返そうとしないでください。パスポートもクレジットカードも携帯電話もお金と手間があれば元通りにすることができます。ただ命と安全だけはどう頑張っても元通りにすることはできません。
旅行保険会社へ連絡する(付帯保険の場合はカード会社)
海外旅行保険、クレジットカードの付帯保険では盗難被害時の保証をされている事が多いです。また被害にあったときの手続き、準備書類、動き方等も含めて教えてくださるため、何よりもまずこちらへの相談がオススメです。
現地の警察署へ行く
手がかりが少なく犯人が見つかる可能性が低い場合であっても、被害届を出すために必ず現地の警察署へ行ってください。被害証明書や警察署からもらうレポートが被害の証明書となります。
もしいれば第三者に事故を証明してもらう
こちらも盗難被害の立証のために必要とされる事があります。もし周りに証明をしてくれる人がいるのであれば協力をお願いしましょう。
友人でも良いですが、第三者という意味では仕事の上司・ツアーガイド等への協力のほうが望ましいです。
パスポートの再発行をする(パスポート盗難)
パスポートは海外にいる時の身分証の役割を果たします。そのためもし盗難にあった場合には速やかに再発行を行いましょう。まずは最寄りの在外公館(大使館・総領事館)に連絡して必要書類を持参して訪問しましょう。
- 紛失一般旅券等届出書(ダウンロード申請書又は、大使館・総領事館で入手)
- 警察署の発行した紛失届出を立証する書類
- 6か月以内に撮影された顔写真(縦45ミリメートル×横35ミリメートル)
- その他参考となる書類(必要に応じ、本人確認、国籍確認ができるもの)
クレジットカード会社へ連絡(クレジットカード盗難)
クレジットカードの盗難被害にあったら必ずカード会社へ連絡してカードの利用停止手続きを行いましょう。そのままにしておくと不正利用される可能性があります。
また適切な対応を取れば被害にあった金額を補償してもらえる可能性があります。
携帯電話会社へ連絡する(携帯電話盗難)
こちらも被害にあったら迅速に携帯電話会社へ連絡し利用停止の手続きを行いましょう。携帯電話の不正利用でも多額の料金を請求される場合があります。
iPhoneでは「iPhoneを探す」から遠隔で携帯を保護する事もできます。
その他の携行品
その他の携行品、例えば装飾品、家電製品、パソコン等については旅行保険で補償される可能性があります。旅行保険会社やカード会社へ連絡をしてみましょう。
まとめ
海外で生活している時、盗難は最も巻き込まれる頻度の多い犯罪です。事前の準備や注意により防ぐ事が出来る場合も多いため、海外に行く予定のある人は必ず対策をしていってください。
せっかくの海外生活、海外旅行です。一人でも被害を受けて残念な思いをする方が減れば嬉しいです。