準備

【国際ボランティア】海外に行く前に日本でしておくべき準備【海外生活】

  • 海外に長期滞在する予定の人
  • 海外生活・国際ボランティアに興味があるが何から準備して良いかわからない
  • 海外での生活に不安がある人

上記のような人にオススメの記事です。海外旅行や長期滞在、国際ボランティア等を経験してきた現役内科医師が解説いたします。

海外生活・国際ボランティア・長期滞在というのは一度は考えた事があるという人も多いのではないでしょうか。ですが全く知らない地での生活であり不安も非常に大きいです。この記事はそんな人に対して、どんな事を準備すればよいのか、どんな事を注意すれば良いのか等の情報をまとめています。是非参考にしてください。

どんな海外ボランティアの方法がある?

ボランティアの活動内容

日本にはたくさんのNGO・NPOがあり様々な活動を行っています。

  • 地域振興・行政サービス
  • 農業・畜産
  • ものづくり
  • 教育・スポーツ
  • 保健・医療
  • 孤児・障害者・高齢者支援

団体にもよりますが、上記のような幅広い活動内容があるため、どのような年代・背景がある人でも必ず出来る事は見つかります。

ボランティアの種類

大きく分けると次の2つの活動形式があります。

スタディツアー

今まで国際ボランティアをしたことがない人にオススメの活動形式です。ツアーのように数日から数週間で予定が組まれているため旅行間隔でボランティアが体験できます。

こちらは名前からもわかるように「学ぶ、知る」という事を目的としたツアーです。

いきなり長期でボランティア活動というのはリスクも不安もありますが、スタディツアーであれば、気軽な気持ちでその活動を知る事ができます。その活動が自分に合うのか、またその活動を実際にする場合にはどんな事を学んでおくと良いのか等が経験から学ぶ事ができます。

もちろん実際の活動に参加させてくれる団体も多いです。ボランティア活動としても充実した楽しい時間を送ることができます。

ボランティア活動

こちらが皆さんがイメージする国際ボランティアです。数ヶ月〜数年間と期間を決めて目的の活動に取り組みます。

こちらは団体や活動内容にもよりますが、ツアーのように決められた行動をするわけではないため自分で考えて・行動する事が必要となります。

活動内容によっては特定の専門性、資格が必要となる所もあります。日本からは中々イメージしづらい内容であるため、一度その団体に確認するかツアーに参加するのがオススメです。

国際ボランティアで学べる事

国際ボランティアに興味を持つ動機は本当に多種多様です。多くの人は「昔テレビでみて何か役に立ちたいと思った」、「困っている人のために何かをしたいと思って医師・看護師になった」等々、、、。

そんな人達と話したり、私自身が体験した事を踏まえて感じた、国際ボランティアを通じて得られること5選です。

  1. 日本で得られない幅広い価値観・文化・死生観を知れる
  2. 充実感、自己肯定感が得られる
  3. 英語が使えるようになる
  4. その国を深く知ることが出来る
  5. 問題解決能力が向上する

当たり前の事ではありますが、ボランティア活動中は日本では得られない様々な貴重な体験ができます。言い換えれば日本では絶対にできない成長が得られるという事です。

海外に来てみると日本とは全く違う価値観、文化、死生観を持っている事に気が付きます。そのような環境で直面する問題点、トラブル、それに対して解決する過程というのは必ず大きな成長に繋がります。

短期間の活動であっても、必ずみなさんの人生に何らかの影響を与えてくれると思います。まずは興味を持ったらまずスタディツアーでも何でも行ってみてください。

海外に行く事が決まったらやるべき事7選

いぬくん
いぬくん
参加する団体と時期が決まったけど、この後は何すれば良いんだろう?

予定が決まっても安心して海外に行くためには準備が必要です。海外に行くことが決まったらやっておくべき事をまとめました。

  1. パスポート、VISAの準備
  2. 言語の勉強(英語、現地の言葉)
  3. 市役所での手続き(国民健康保険、住民票を抜く)
  4. 海外旅行保険
  5. クレジットカードの準備
  6. SIMフリースマホの準備
  7. 健康診断・歯科検診
  8. ワクチンの接種

パスポート、VISAの準備

海外に行くためにはパスポート、国によってはVISAが必要です。申請してからも少し時間がかかる事が多いため早めの準備が必要です。

パスポートには発行手続きから約1週間ほど、VISAはその国の大使館にもよりますが1-4週間程発行までにかかると考えておいたほうが良いです。

言語の勉強(英語、現地語)

英語の勉強

活動する団体によりますが、ほとんどの団体・ボランティア活動では英語が必要です。

実際に海外で活動をする時には現地スタッフとのコミュニケーションが必ず必要になりますが、その時に使う言語は基本的に英語です。また多くのお店や、公共交通機関では英語が伝わる事も多いです。その時にコミュニケーション手段として英語が使えないとかなり大変な思いをする事になります。

ただ、決して高度な英語能力は必要ありません。第二言語として英語を使う国であれば基本的には日本人と同じような立場です。ほとんどの人は話す言葉もゆっくりで、簡単な言い回ししか使いません。実際に東南アジアの国に行ってみると高度な英語能力がなくても苦もなく生活出来る事に気がつくと思います。特徴的な訛りには慣れが必要ですが。

具体的には中学〜高校英語の単語・文法力があれば知識としては十分です。あとはオンライン英会話や現地でコミュニケーションの練習をすれば十分通用します。

勉強方法としてはまずはオンライン英会話教室から始めてみてください。オススメのオンライン英会話教室やその他の方法も紹介していますので良かったらこちらの記事を参考にしてください。

【海外生活】困らない英語力を身につけるために【国際ボランティア】 海外に行くためにはどのくらいの英語力が必要? 英語を学ぶためにはどこから勉強したほうが良い? おすすめの勉強方法...

現地の言葉

必須ではありませんが、勉強しておくとすごく便利です。

一緒に活動するスタッフが英語を使えたとしても、実際に活動する地域の人達や子供達は基本的に英語は使えないと思ったほうが良いです。その時にいくつかの表現や言葉を知っておくと、簡単な単語の並べ替えだけであっても活動の幅が広がり、コミュニケーションも非常にしやすくなります。

また、何よりもその国の言葉を使うとその国の人たちは本当に喜んでくれます。

もちろん英語ほど真剣に勉強する必要はありませんし、英語で手一杯であればまずは英語の勉強だけをしたほうが良いと思います。もし余裕がありましたら、その国の言語の参考書を1冊だけ購入して下記の内容だけでも覚えてみてください。単語の並べ替えだけでもかなりの意思表示ができます。

  • 挨拶や簡単な言い回し(こんにちは、さようなら)
  • よく使う動詞(食べる、歩く、走る等)
  • 疑問詞(何を?誰に?どこに?等)
  • 接続後(〜だから、〜だけど等)
  • 前置詞(〜へ、〜に等)

市役所での手続き(国民健康保険、住民票)

  • 海外での滞在期間が1年以内
    日本での居住扱いとなるため、市役所での手続きは必要ありません。
  • 海外での滞在期間が1年以上
    海外転出届けを提出する必要があります。住民票を日本から抜く事で社会保険料、住民税・所得税の負担が軽減される事があります。

一般的には海外での滞在期間が1年以上の時に海外転出届けを提出する必要があります。申請により住民税・所得税、各種社会保険料の負担が免除されます。日本で公的サービスを受ける事がなくなるためです。

ただ、この点は会社の種類や立場によっても異なってきます。また、中には1年以上海外に滞在するかどうか現時点でまだわからないという人も少なくありません。個人個人で対応方法が変わるため、もし不安がある人は一度税務署・市役所での相談をしてください。

こちらの手続きをするかどうかで、数十万円単位で税金負担が変わる場合もあります。

海外旅行保険(クレジットカード付帯の確認)

海外に滞在する際には当然日本の医療保険は使用できず、基本的には10割負担となります。海外の医療費は日本と比べて高額な事も多く、一回の病院受診・入院で数十万円、病気の種類によっては数百万円の金額がかかってしまう事もあります。

頻度は少ないですが、一度被害にあった時に取り返しがつかない自体になりうる物については適切な保険を使用するべきです。海外に滞在する場合には海外旅行保険は絶対に必要な準備の一つです。

海外旅行保険の使用方法は大きく2つあります。

海外旅行保険の契約方法

  1. インターネット、空港で直接契約する
  2. クレジットカードの付帯保険を使用する(3ヶ月以内の滞在)

一番多いのはインターネットや空港で直接契約する方法ですが、人によっては2番目のクレジットカード付帯の保険を使用するという方法もオススメです。クレジットカード付帯はほとんどの場合3ヶ月以内の滞在、自動付帯・利用付帯(使用しないと適応されない)等の注意はありますが、追加のお金を払わずに旅行保険を使用できる事もあります。

3ヶ月以内の滞在であれば、お手持ちのクレジットカードが使用できるか一度確認してみてください。

クレジットカードの準備

海外生活においてクレジットカードは非常に便利です。

  • 現金を持たなくても良い
  • ポイントがつく
  • いざという時にキャッシングが出来る

上記のようなメリットがありますが、特に防犯・セキュリティが難しい海外で現金を持たなくても良いというのは非常に大きなメリットです。小さい店ではスキミング等のリスクがあるため大きい店での使用が推奨されますが絶対に1枚は持っていったほうが良いです。

日本ではVISA、Master、AMEX、JCB、ダイナーズ等様々なクレジットカードが使えますが海外では一部の会社が使えないことも多いです。この中ではVISAカードが圧倒的に世界的なシェアが高いため、迷ったらVISAカードの作成がおすすめです。

SIMフリースマホの準備

海外で携帯を使用する場合にはWi-Fiを使用するか、現地のキャリアの回線を使用する必要があります。現地のキャリアを使用する際に必要なのがSIMカードです。

携帯をキャリア(Docomo、au、Softbank等)から購入した場合、その会社以外のSIMカードを使用できない事があります。そのような状態をSIMロックと言いますが、携帯会社に申請すれば解除する事が可能です。海外渡航前に、海外のSIMが使用できるかどうか一度確認してみてください。

携帯の本体を別個に購入した人は問題ありません。

健康診断・歯科検診

日本でしておくと良い事

  1. 歯科検診
  2. 健康診断(人間ドッグ等)

海外生活では健康管理も非常に大事な要素の一つです。海外滞在中に体調が悪くなって病院に行く場合、保険の問題、病院探し、言語の不安等様々なストレスがあります。特に予防可能な病気については極力日本で対応してから海外に行きましょう。

周りの人をみていると、歯のトラブルは非常に多いです。歯科検診は一度しておくことをおすすめします。

ワクチンの接種

海外では日本では見られないような感染症が多く存在しています。食べ物、蚊などの昆虫、動物からの感染、人からの感染等の日々の生活のあらゆる場面でそのリスクが存在しています。

感染症の中には感染すると非常に重篤な症状をきたしたり、命に関わってしまうような恐ろしいものもありますが、ワクチンを事前に投与しておくことで防ぐ事が出来る病気も多いです。

滞在する国や地域によって推奨されるワクチンが異なるため、渡航前に一度お世話になる団体に確認してみてください。もしわからない場合には厚生労働省のHPや、トラベルワクチンを行っている医療機関に相談をしてみると良いと思います。

海外に持っていくべき荷物

絶対に忘れちゃいけない荷物9選

海外での長期滞在になる日本から持っていく荷物も多くなります。ほとんどは現地調達も可能ですが、中には忘れてしまうと、渡航や入国ができなかったり、現地で非常に困ってしまう物もあります。

それら全てをまとめるのはこちらだけでは難しいので、特に重要な物、忘れやすい物を9個をまとめてみました。

  1. パスポート(ビザ)
  2. 現金(日本円/現地通貨)
  3. ワクチン接種、陰性証明書
  4. 海外旅行保険
  5. クレジットカード(VISAがオススメ)
  6. スマホ関連(SIMフリースマホ、充電器)
  7. パスポート紛失用書類(顔写真、戸籍謄本)
  8. 変圧器・変換プラグ
  9. 着替え、身の回り品(服、靴下、コンタクトレンズ、メガネ)

パスポート・ビザ

こちらは当たり前かもしれませんが、パスポート、ビザを忘れてしまうと出入国ができず海外に行くことさえできません。忘れる事はないとは思いますが最重要荷物の一つです。

現金

現地のお金でなく、いざという時に日本円も準備しておきましょう。

PCR陰性証明書、ワクチン接種証明書

コロナ流行後は出入国の際にPCR陰性証明書が必要になっています。国によって細かい違いはありますが、出国2-3日前に指定の医療機関でPCRに検査を行いそちらを持参する事になります。ワクチン接種証明書は海外に行くために必須ではありませんが、最近ではお店に入る時やホテルに泊まる時に提出が必要となる場合も多いです。また日本に帰る時にもワクチンを接種しているかどうかで隔離期間や方法が変わってきます。もしワクチンを打っている人は必ず行政での証明書発行を行いましょう。

海外旅行保険

海外では日本の健康保険は使用できません。そのため医療費は10割負担となり、病気で病院を受診したり、入院した時には非常に高額になります。数十万〜数百万円、重い病気の場合には1000万円以上になる可能性も0ではありません。可能性は低い出来事ではありますが予測不可能かつリスクが高い事については適切な保険をかけるべきです。

3ヶ月以内の渡航であればクレジットカード付帯の旅行保険で代用出来る事もあります。使用しているクレジットカードがあれば確認してみてください。

クレジットカード

現金を持たなくても良い、現金がない時にも支払いが出来る、いざという時にキャッシングでお金を引き出すことが出来る等のメリットがあります。

スマホ関連(SIMフリースマホ、充電器)

海外でインターネットを使用する場合にはその国のキャリアの回線を使用する、Wi-Fiを使用するの2種類の方法があります。モバイルWi-Fiをレンタルするという人も多いですが容量・電池を気にしたり、持ち歩くのが重かったりとやや不便です。海外でSIMカードを購入すると日本使うように携帯が使用できます。またモバイルWi-Fiをレンタルするよりも安くすむ事も多いです。

また、街や店にあるフリーWi-Fiは個人情報やクレジットカード情報等の大事な情報を見られてしまうリスクがあるため使用には注意が必要です。

パスポート紛失時用の書類(顔写真、戸籍謄本)

パスポートは海外での身分証明書と同じ役割を果たします。もし海外でパスポートを紛失した場合自分のことを証明する書類がなくなってしまうため、帰国もできず現地の生活すらままならない状態となってしまいます。もし紛失をしたらすぐにその国の大使館に連絡し再発行の手続きをしてください。その際に必要となるものが、6ヶ月以内に撮影された顔写真(45×35mm)、戸籍謄本です。特に戸籍謄本は取り寄せが難しいので準備しておくことをオススメします。

今はマイナンバーカードがあればコンビニで簡単に印刷ができます。

変圧器・変換プラグ

海外ではコンセントの形状、対応している電圧が異なります。変換プラグがなければコンセントを差すことができないため事前の確認が必要です。

また電圧についても注意が必要です。その国の電圧に対応していない電化製品を使うと壊れてしまいます。最近は海外の電圧に対応した製品も多いですが一度確認してください。

着替え(靴下、服、コンタクトレンズ、メガネ)

こちらは現地でも調達可能なものが多いです。ただコンタクトレンズ、眼鏡は現地調達が難しいため事前に渡航期間に合わせて必要な分を準備してください。

コンタクトレンズは国によっては日本よりも安く購入出来る事もありますが、製品の保管状態等にはやや不安が残ります。もし少しでも不安に感じる人がいれば事前準備をオススメします。

必需品ではないが準備しておくと便利なもの

  1. ノートパソコン、パソコン周辺機器(マウス・キーボード・イヤホン)
  2. セキュリティ用品(ウエストポーチ、南京錠)
  3. 運動用品(ヨガマット、プッシュアップバー)
  4. 日焼け止め
  5. 口腔ケア用品(デンタルフロス、フッ素)
  6. 虫除け用品(スプレー、蚊帳)
  7. 常備薬(痛み止め、睡眠薬)
  8. VPNソフト

ノートパソコン、パソコン周辺機器(マウス・キーボード・イヤホン)

少し個人的な意見もありますが、周りを見ていても快適なパソコン環境にこだわっている人は多いです。

海外に来てみると想像以上にパソコンから得られる恩恵は大きいです。日本よりも資源・情報が制限されてしまいますが、そこでインターネットを自由に使える環境があれば日本と同じような生活を送る事も可能です。

海外での生活に没入する事も一つの経験として良いですが、パソコンを使いこなすことができれば教育・情報共有をより効果的に行なえます。途上国においてパソコンに慣れているというのは大きなメリットです。

ノートパソコンのデメリットとして操作性の悪さ、キーボードの打ちにくさ等があります。その際にワイヤレスのマウス、キーボード、イヤホン等があればより快適に使用できます。

セキュリティ用品(ウエストポーチ、南京錠)

こちらも海外ではあった方が良い物品の一つです。安全と言われている国であっても基本的には日本ほど治安が良い国はまずないと考えたほうが良いです。そんな時に役立つのがウエストポーチ、南京錠等のセキュリティ用品です。

ウエストポーチは貴重品を服の中に隠す事ができ、スリの予防ができます。南京錠はホテルのロッカー等に使用します。

運動用品(ヨガマット、プッシュアップバー)

海外生活は日本と比べて精神的、体力的な負担が大きくなります。定期的な運動は健康に生活する上で大事な要素の一つです。重くなく、持ち運びが便利な用品としてヨガマットはオススメです。

男性にはプッシュアップバーという商品も比較的軽量な運動用品としてオススメです。主に腕立て伏せをするための商品ですがYouTube等を見てみると幅広いトレーニングができます。

日焼け止め

国によりますが日差しが強い国に行く場合には準備をオススメします。

口腔ケア用品(歯磨き粉、デンタルフロス、フッ素)

海外で快適に生活する上で歯のケアは非常に大事です。海外生活をしていると虫歯・歯がかける等の口のトラブルで困る人をよく見かけます。日本ではすぐに歯医者さんに行くことができますが海外では安心出来る病院を見つけたり、医療費を考えるのが大変です。多くの歯のトラブルは予防で防ぐ事が出来るため、渡航前の歯科検診、渡航中の歯のケアを心がけてください。

口腔ケア用品として歯磨き粉、デンタルフロス、フッ素等は日本から持参するのがオススメです。歯磨き粉は現地でも購入できますが日本の商品よりも刺激が強い傾向があります。

虫除け用品(スプレー、蚊帳)

虫除けには2つの重要な意味があります。

  • 蚊などの虫を媒介する感染症を予防する
  • かゆみ、腫れ、痛み等の不快な症状を防ぐ

日本では主に蚊に刺されのような腫れ、かゆみ等の症状を抑えるために虫除けを使います。ですが海外ではその他にも感染症の予防として大きな意味を持ちます。

熱帯地域ではマラリア、デング熱、チクングニア熱等の様々な病気が昆虫を媒介して人に感染します。中には命に関わる病気もあります。ワクチンで防げない病気も多く、虫に刺されないという事が予防方法として重要です。

渡航する地域の感染症情報を集め、もし必要であれば虫除けスプレーの準備およびリスクが高い地域・環境では蚊帳の準備も忘れないようにしてください。虫除けスプレーはDEETと呼ばれる虫除け成分30%以上の製品がオススメです。

常備薬(痛み止め、睡眠薬)

海外でも内服薬の購入は可能ですが、日本の薬剤の方が種類も安心感もあります。私が必ず海外に持っていくものは痛み止めと睡眠薬です。

痛み止めはアセトアミノフェンと呼ばれる病院でも一般的に出される薬がオススメです。解熱薬としても使用でき、かつ副作用も少ないため用法を守れば安全で効果的な薬です。

睡眠薬は普段使いませんが海外に行く時には毎回持参しています。新しい環境に行くと眠れなくなってしまう人も多いですが、もし眠れないと更に体調を崩してしまいます。私はベルソムラ・トラゾドンのような副作用の少ない薬を選んで使用しています。もし主治医の先生がいらっしゃれば相談をしてみてください。

VPNソフト

こちらは聞き慣れないものだと思いますがVPN(Virtual Private Network)と呼ばれるセキュリティソフトの事です。こちらのソフトの目的は大きく2つあります。

  • 公共のフリーWi-Fiの使用中に個人情報・機密情報を盗られないようにする
  • 海外から日本のサイト(動画サイト等)を見れるようにする

海外で生活していると喫茶店等にある公共のFree Wi-Fiのお世話になる事が多くあります。安心できるお店であってもFree Wi-Fiの使用中は、その他の人から個人情報を盗まれる可能性を伴います。場合によってはパスワード・ID等が盗まれ金銭的な被害を受ける事もあります。

VPNはそのようなリスクを軽減してくれるソフトです。仮想のプライベートネットワークを作り、そこを介して情報のやりとりをする事でフリーWi-Fi使用中であっても情報を見られなくする事が可能です。個人的には日本出会っても公共のWi-Fiを使う場合には使用したほうが良いと思っています。

またもう一つの利点として海外でも日本の動画配信サイトを見ることが出来るようになります。Amazon primeを始めとして一部の動画配信サイトは日本からアクセスすることができません。VPNソフトを利用すると、日本のIPアドレス(パソコンの住所)を使用する事が出来るため日本の動画を見ることができます。

私はNord VPNというソフトを利用していますが、月350円程度で快適に動画を見ることができています。

その国について知ると便利な事

知っておくと便利なこと7選

  1. 現地で使われている通貨と相場
  2. 現地で多い、注意すべき犯罪
  3. 移動手段
  4. 文化と宗教
  5. 旅行者・日本人用の施設の場所(ショッピングモール、大使館、病院等)
  6. プラグと変圧器の必要性
  7. チップの必要性

現地で使われている通貨と相場

多くの途上国では現地の通貨以外に、米ドルが流通している事もあります。そのため国によっては現地通貨に両替するよりもドルで持っていたほうが便利な事もあります。

また現地の相場をしっておく事も大事です。日本の物価と比べてどのくらいなのか目安が分かればお金の準備もしやすくなります。

現地で多い、注意すべき犯罪

日本は世界で最も治安が良い国の一つです。もちろん日本でも注意をしなければいけない状況・場所等はありますが、海外ではたとえ安全と言われている国であっても常に注意が必要です。

特にヒッタクリ、スリは頻度が多いです。全く対策をしなければまず間違いなく被害にあいます。国によっては違法薬物・暴力事件等もみられる地域もあります。その国に行く前に一度現地で注意すべき犯罪を知っておいてください。

移動手段・配車アプリ

先進国では車・地下鉄・バス等の様々な交通手段がありますが、東南アジア等の途上国では移動手段は限られてきます。

そのような国の多くでは、トゥクトゥク(3輪バイク)、タクシー等を利用する事になります。日本人は高額な請求をされる事が多いですが、現地での相場や使われている配車アプリを使用する事でそのようなトラブルを防ぐ事ができます。

文化と宗教

文化と宗教も日本と大きく違います。日本はあまり宗教と言われた時に馴染みがない人も多いですが、海外ではそれぞれの宗派によってやってはいけない行動、食べてはいけない食事等が存在しています。その国で一般的な宗教について調べておくと現地で戸惑う事が減ります。

旅行者・日本人用の施設の場所(ショッピングモール、大使館、病院等)

現地の生活に入り込むのもとても良い経験になりますが、やはり何かあった時に日系・旅行者用の施設を知っておくと安心です。最近では東南アジアにもAEONがオープンされ非常に便利になっています。病気・トラブルにあった時には大使館、病院等でお世話になりますがそのような場合には現地の施設ではなく旅行者用の施設に行くほうが安心した対応を受ける事ができます。

プラグと変圧器の必要性

海外のプラグ、変圧器は日本のものと異なります。日本のコンセントが入る国もありますが、基本的には変換プラグが必要となるため事前に確認をしてください。

変圧器については最近の家電製品の中に元々ついている事があるため、不要な事も多いです。ただドライヤー等の家電製品は異なる電圧で使用すると危険な場合もあります。その製品の説明書を見れば確認できますので持ち込む前に一度確認をしてください。

チップの必要性

日本人が苦手な文化のひとつです。チップの文化がある国では払わないのは失礼・マナー違反にあたります。アメリカのようなチップが必須の国もあるため一度確認しておくことをオススメします。

まとめ

こちらの記事では海外で長期滞在する際に準備したほうが良いこと、考えておいたほうが良いことをまとめました。この他にも業務内容や行く地域によっては個々の準備が必要となる場合もあります。

この他にも情報収集が必要になってしまうとは思いますが、こちらの記事がその足がかり・参考になれば嬉しいです。